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創業者講演会(創業者創出ミーティング)

  • 2019/02/01 UP

    category:サービス業(他に分類されないもの)

    株式会社コシダカホールディングス 代表取締役社長

    腰髙 博 氏

    "特徴を磨きに磨いたビジネスモデルでチャンスをつかむ"

    https://www.koshidakaholdings.co.jp/

事業紹介 事業の転換 事業が成功した理由 失敗から這い上がった… 大切にしている商売の… 
若者へのメッセージ 

事業紹介

 当社がやっていることは大きく分けて2つあります。1つは「まねきねこ」というカラオケ事業で、もう1つは「カーブス」という女性専用の30分フィットネスです。「まねきねこ」は海外にも展開しており、国内は520店舗、海外は23店舗ございます。「カーブス」というのは、女性専用30分フィットネスと言いまして、男性は入れず、女性だけが筋トレをメインに行うという非常に特殊なフィットネスジムです。シニアの女性がメイン層で、全国1,912店舗あり、会員数は82.7万人です。(店舗数等は2018年8月末日現在)

事業の転換

 私の実家はラーメン屋をやっていて、当初は後を継ぐことはまったく考えていませんでしたが、結果的に大学卒業と同時にそのラーメン屋に入りました。当時は4店舗くらいの小さな零細企業でしたが、私も厨房に入り、6年間ラーメンをつくりました。しかし、どうやら会社にお金がないということがだんだんと分かってきました。ラーメン屋自体は非常に繁盛していたものの、借金が多かったのでなかなか経営が上手く回らなかったというのが実態でした。だからこそ、違った方向に行ってもいいんじゃないかと考え、行き着いたのがカラオケボックスの経営です。

 私がちょうど30歳で、カラオケという業態が世の中に生まれてまだ間もない時期でした。なぜカラオケに目をつけたかといいますと、まずは飲食店に近い業種であったということ、また新業態であり大手企業の寡占状態になっていなかったことが理由です。頑張れば上手くいくのではないかと思いました。これが創業の第一歩でした。ただお金がなかったので、銀行回りが大変でした。今は違いますが、2~30年前は小さな会社がお金を貸してもらうのは大変でした。それでも何とかお金を貸してもらい、一号店を開業することができました。そのときに学んだのが「とりあえず一歩踏み出してみる」ということ。これは非常に大事だと思いました。

事業が成功した理由

 私たちの会社の特徴は「既存業種新業態の開発」です。これがうちのビジネスモデルと捉えてください。つまり、どこにでもあるような商売でも新しいやり方を付け加えることにより、まったく新しい新業態にしていくという考え方です。「まねきねこ」も最初は普通のカラオケ屋さんでした。それが新しいことをどんどん付け加えていって、非常に特徴のある、競争力を持つカラオケチェーンになりました。例えばドリンクバーを導入したり、飲食料品を持ち込み出来るようにしたりしました。そして「カーブス」ですが、普通のフィットネスだと男性女性一緒です。今まではプールや更衣室がある大きな施設でした。ところが「カーブス」はそういう要素を削り、筋トレだけに特化しています。余計なものをそぎ落として強みをハッキリさせ、新業態に進化しています。また、一人カラオケ専門店「ワンカラ」というものを作っています。電話ボックスを少し大きくしたサイズの中にカラオケ設備をつけて、お客様はヘッドホンをつけて、レコーディング感覚でカラオケをする。歌うことだけに特化した非常に気持ちよく歌えるお店です。これも普通のカラオケ屋さんから新たな業態に進化したひとつの形かなと思います。

失敗から這い上がった経験談、苦労から学んだ経験談

 カラオケの3号店を出したときに、近くに大手のカラオケチェーンが出店してきたことがありました。こうなると商売上は非常に厳しいです。うちは借金を抱えながらやっていましたから、危機的状態に追い込まれます。個人経営が大手と戦うときは、非常に厳しく追い込まれることがあります。私がどうしたかと申しますと、うちの強みと弱み、相手の強みと弱みを必死に考えました。大手の弱みはあまりないのですが、ある時うちのアルバイトが大手にお客で行ったので、感想を聞きました。そうすると「綺麗で、新しくてすごく良い。カラオケだったらあっちだね」と。私は「何かひとつでも変なことなかった?」と聞きました。すると彼が「そういえば感じが悪かったかな」と言ったんですね。それがもしかしたら弱みじゃないかと思いました。うちは接客を良くすれば相手に勝てるのではないかと。それ以来、うちは接客に力を入れるようになっていき、結果として危機を脱しました。

 そこから得たのは、やはり強い競争相手と同じ土俵で戦うと負けてしまう、ということです。違う土俵で戦わなければいけないということを非常に感じました。競合相手と違う土俵を探して、そこで一番になる。そうすると生き残れるチャンスがある。危機がきたらなんとかしなくちゃいけない。そのなんとかしなければ、というところに会社の成長があるのだと感じました。

大切にしている商売の考え方

 江戸時代の思想家、石田梅岩の言葉に「真の商人は先も立ち、我も立つことを思うなり」というものがあります。現代風に訳しますと「本物の経営者は、まずお客様に満足してもらうことを考えて、その報酬としてお金をいただくことを考える。そうすると事業が成功しますよ」と。これは皆さん頭の隅に置いていてください。商売をしない人でも、通じる考え方だと思います。また、近江商人の「三方よし」という考え方も重要です。お客様、会社、社会にとってよい商売でないと続きません。

若者へのメッセージ

 皆さんには「自分で商売をする」という人生の選択肢も考えてみてほしいですね。実は商売はそんなに難しく考える必要はないんです。売上は「単価×数」です。つまり、儲けるためには値上げして単価を上げるか、売る数を増やすしかないわけです。儲けというと悪い印象を持つかもしれませんが、世のため人のためになる商売は儲かることとほとんどイコールです。儲かるということは、お客様に支持されているということですからね。でも、ただ値上げしただけではお客様は離れていきます。そこで創意工夫によるイノベーションを起こし、付加価値をつける必要があります。その際、商売の相手は誰かを考えること。相手が望むもの、欲しいもの、必要なもの、喜ぶものを作り出すことです。お客様第一主義を突き詰めていくと、結果的に世のため人のためになります。

 商売を始める醍醐味っていうのは、やってみないと分からないところがあります。しかし、皆さんが何か得意なものがあるとか、非常に好きなもの、これだけは負けないぞ、というものがあったら、それをどんどん高めていって、その中から創業するチャンスがあるのではないかと思います。

 皆さんの若い力で、日本を変えていってもらいたいです。

 

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