創業者講演会(創業者創出ミーティング)

  • 2020/02/27 UP
  • category:情報通信業
"ビジョン、ミッションを持って"

2019年11月11日(月) 高崎経済大学にて


株式会社トラストバンク 代表取締役(当時)

須永 珠代

https://www.trustbank.co.jp/

事業紹介 創業のきっかけ 今後の展望 若者へのメッセージ 
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  • 事業紹介

ICTで地方都市を元気にするというミッションのもと、「ふるさとチョイス」というふるさと納税のwebサイトの企画・運営や、ふるさと納税型のクラウドファンディングなどを行っています。

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  • 創業のきっかけ

 就職活動の際、氷河期のため東京では就職できず、仕方なく群馬で就職しました。群馬の就職先も、100人中3人くらいしか受からない企業にたまたま入社できましたが、とても厳しい時代でした。しかし、そこでは皆つまらなそうに仕事をしていて目指すべき先輩がおらず、すぐに辞めてしまいました。その後はずっと景気が停滞していたため、塾講師のアルバイトをしたり、派遣会社に入ったり転々としていました。しばらくして景気が上向いてきたため、希望する企業に応募してみました。しかし、すべて書類で落とされてしまいました。そこで、入りたい会社に入れないのであれば自分でやるしかないと思い、資本金50万で創業を決意しました。
 創業して初めて、社会の役に立たないとお金を貰えないことに気付き、どうやって社会の役に立とうかと考えました。私は伊勢崎市の出身なのですが、伊勢崎市に帰ると、子どもの頃行っていた駄菓子屋さんやもんじゃ焼き屋さんが全部無くなっていて、何か寂れていて・・・。これが日本中で起こっていることを知り、どうにか出来ないかと思い、「ICTで地方都市を元気にする」というミッションを立てました。お金を地方に、地方からは物を、首都圏に集まり過ぎた人は地方へ、という事業をやりたいなと思いました。経営の4つの資源、人・モノ・カネ・情報を動かさないと経済は良くなりません。これらを動かし、地方から情報を発信できないかということで、「ふるさとチョイス」というふるさと納税のwebサイトを7年前にオープンしました。
 ふるさと納税とは、年収の1割を住民税という形で住んでいる自治体に払うのですが、それをお世話になった地域に住民税の一部を移転できる権利をあげましょう、という制度です。
 多くの人が地方で生まれています。私も18歳の高校生まで、群馬県伊勢崎市に住んでいました。そこでは公立の中学と高校にお世話になりました。これも税金で賄われています。親は伊勢崎市に税金を納めていますが、当時の私は18歳のため納めていません。じゃあ私はどこに税金を納めているかというと、現在東京に住んでいるので、東京に納めています。どうです、これ。せっかく18歳まで税金を投入して、一生懸命育てて、その子がやっと働いて稼ぎだしたら、全部東京都に税金が払われます。これってちょっと不公平だねっていう話で、ここからできたのがふるさと納税です。
 この制度を知ったとき、すごく良い制度だなぁと思いました。しかし、7年前はふるさと納税を使っている人は、ほとんどいませんでした。なぜなんだろうと、これが創業のヒントでした。

 

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  • 今後の展望

 これからの日本、特に地方の産業の柱は観光だと思います。観光に来ることで日本を好きになり、この素晴らしい建物に、この地域に寄付したい方々がたくさんいます。しかし、寄付を受け入れてくれる窓口がなくて困る、と皆さん言います。結局、自治体も窓口を持っていなくて寄付できなかったという話がよくあります。常に窓口を持っておいて、いつでも寄付を受けられるようにしておく必要があります。例えば、先日首里城が火災で焼け落ちてしまいました。その際、台湾の方から連絡があって、首里城に寄付をしたいという要望がありました。そこで、英語のページをすぐに立ち上げ、たくさんの寄付をいただいています。
 このように、通常時は観光等で寄付や交流を行い、災害時は、お互い助け合うことができると考えています。

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  • 若者へのメッセージ

 創業することは手段のひとつでしかないので、創業が全て、創業が素晴らしいなんて全然思っていません。なぜ社長になったかと言うと、私にはそれしか道が無かったからです。ただ、会社を設立する、最初の登記だけであれば30万円くらいあればできます。なので、1度くらいトライしてみてもいいんじゃないかと。やりたいことがあったら、とても良い経験になります。人間的にもすごく成長できるので、創業というのもひとつの道かなと思います。
 自分の得意なことをつきつめることはとても大切です。また、こうなりたいと目指す人を作ってください。もし実在する人物だったら、思い切ってコンタクトをとってみてください。学生であることや、若いということはものすごく武器になります。
 皆さんは現状に精一杯かもしれません。でも、皆さんが今悩んでいることは、おそらく時間が経てば小さくなります。また、未来の評価で過去を変えられます。私は派遣社員を転々として、1つの企業に勤めて2年以上続いたことがありませんでした。でもそういう過去があるから、いろいろな職業を経験してきたから、創業して上手くいったのかな、なんて言えるわけです。
 そして、どんな未来を創りたいかを考えて、ビジョン・ミッションを持って欲しいと思います。みんなが社会のためにどう役立つかという目線になっていくと、日本は変わっていくと思います。また、自分のビジョン・ミッションがあると、迷ったときに選択しやすくなります。AとBという選択肢があったときに、どちらがより自分のビジョンに近づけるか、という選択の仕方ができます。すぐに見つからなくてもいいですが、ぜひ、考えてみてください。

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